タバコと育毛

タバコは髪に悪影響だと言われていますが、具体的には育毛にどのような影響を与えるのでしょうか。
最も大きな害としてはニコチンの作用により毛細血管の萎縮を起こさせることです。

タバコを吸うとニコチンが体に取り込まれます。
その作用により、毛細血管が収縮します。
よって体全体の血流が悪くなり、皮膚の温度を低下させるのです。

心臓のから上にある器官の中で最も重力の影響を受ける頭皮は、喫煙後の数分で1℃~3℃も頭皮表面温度が低下します。
この事からもわかるように、毛細血管の萎縮は、ただ単純に毛根への血流量を減すので、血液は毛根へ充分な栄養を届けられなくなります。

また、煙ですが、これには大量の一酸化炭素が含まれています。
喫煙しなくても煙で害があるというのはこの弊害です。
本来は酸素を運ぶ赤血球内のヘモグロビンにその一酸化炭素ががっちりと結合するため、人間の細胞は慢性的に酸素不足になります。
そして毛母細胞の代謝が落ちて、毛根の肥育も十分にできなくなってしまいます。

喫煙による血流への悪影響のほかに加えてタバコは悪玉コレステロールという物質を酸化コレステロールに変化させます。
この変化した酸化コレステロールは、なんと血管の内腔に付着し、血管を詰まりやすくします。
慢性的な血行不良から血管の老化に繋がり、さらには動脈硬化の原因にもなります。

一度、体内に取り込まれたニコチンは2時間程度で消失し、1日数本の喫煙であれば、それほどニコチンによる弊害は残らないそうです。
それでもやはり肺胞に付着したタールが酸素交換力を低下させる事実もあります。

一方、ストレスが育毛に悪影響ということで、タバコは一時的なリラックス効果になる場合もあります。
気分転換に一服というのもわかりますが、他の方法でリラックスすることをお勧めします。

育毛の敵

このように単純に血流を悪くさせる要因となる事だけでも喫煙は二重三重の悪影響を頭皮に与えて育毛を阻止してしまいます。
その上、タバコは体の中のビタミンCを大量に破壊すると同時に消費します。

人体には平均1200~1500mgのビタミンC備蓄が必要とされています。
成人が通常、1日で摂取するビタミンCの平均的摂取量は120~130mg前後です。
タバコ1本当たり、およそ約25mgのビタミンCを消費すると言われています。

ですから4~5本の喫煙だけで、なんと成人の平均的摂取量120~130mgのビタミンを消費してしまうのです。
ビタミンCが不足しますと、皮膚の真皮層を構成する、コラーゲンの生成が妨害され、それによって頭皮が弾力性を失い、結果、頭皮が硬くなる事にも繋がっていきます。
また、喫煙による悪影響は頭皮だけに限りません。

内分泌ホルモン系に影響を及ぼし、副腎皮質ホルモンが合成不足になりやすくなります。
そして体内の女性ホルモンの活性をも妨害し、ホルモンバランスの異常が育毛への弊害です。

それと意外と知られていない事なのですが、タバコはニコチンの作用として次の二つがあります。
交感神経の活性化、または喫煙による満足感がもたらす副交感神経の活性化です。
これらの相反する効果を喫煙と同時に味わえることができ、それにより自律神経系がバランスを崩しやすくなり、さらにはストレスの抑制機能の低下を招く恐れがあります。

自律神経失調症の患者にとって、タバコは最もタブー視されている事実があります。
ストレスに大きな関係があるのは間違いないと言えるでしょう。

つまり、ストレス解消のつもりのタバコが、実はストレスを発生させていたと言っても過言ではありません。

当然ですが、髪の育毛にとってストレスと免疫系の低下は大きなダメージを及ぼします。
このようにひとつも良い事はありません。
速やかに禁煙を実行してみてはいかがでしょうか。